この記事では、主に児童相談所や子ども家庭支援センターではたらく「児童福祉職」「児童指導職」「児童心理職」の特別区経験者採用試験の内容と対策についてお伝えします。
なお、特別区経験者採用試験は以下の自治体・組合の公務員になりたい方が対象です。
- 千代田区
- 中央区
- 港区
- 新宿区
- 文教区
- 台東区
- 墨田区
- 江東区
- 品川区
- 目黒区
- 大田区
- 世田谷区
- 渋谷区
- 中野区
- 杉並区
- 豊島区
- 北区
- 荒川区
- 板橋区
- 練馬区
- 足立区
- 葛飾区
- 江戸川区
- 特別区人事・厚生事務組合
- 特別区競馬組合
- 東京二十三区清掃一部事務組合
(年度によっては採用予定がない区もあります)
「社会人経験者採用って倍率が高くて難しいんでしょ?」
多くの方はそう思います。
しかし、 「特別区の経験者採用(児童福祉、児童指導、児童心理)」に限ってはむしろ逆です。
驚くほど低倍率が続いています!
実際に過去の倍率を見てみましょう。
【令和5年度】
区分 | 1級職 | 2級職(主任) | 3級職(係長級) |
---|---|---|---|
児童福祉 | 1.3 | 1.4 | 1.0 |
児童指導 | 1.2 | 1.0 | 1.0 |
児童心理 | 1.6 | 1.3 | 1.0 |
【令和4年度】
区分 | 1級職 | 2級職(主任) | 3級職(係長級) |
---|---|---|---|
児童福祉 | 1.9 | 1.7 | 1.7 |
児童指導 | 1.1 | 1.0 | 2.0 |
児童心理 | 1.5 | 1.2 | 1.6 |
【令和3年度】
区分 | 1級職 | 2級職(主任) | 3級職(係長級) |
---|---|---|---|
児童福祉 | 1.5 | 1.6 | 1.9 |
児童指導 | 1.1 | 1.3 | 1.0 |
児童心理 | 1.9 | 1.5 | 1.1 |
いずれも極めてゆるやかな倍率です。
そもそも、ほとんどの自治体では児童系職の社会人経験者枠がありませんが、特別区は毎年大量に採用を行っています。
平成28年の児童福祉法改正により、特別区が児童相談所を設置することができるようになったことによって、児童系職の需要が一気に増えたからです。。
したがって、公務員への転職希望者にとって最高の穴場となっています。
さらに、特別区経験者採用(児童福祉、児童指導、児童心理)はたった2つの試験(職務経歴論文と面接)しかありません!
ふつうの公務員試験は「教養」や「専門」といった筆記試験があるので、膨大な勉強時間が必要です。
しかし特別区の特別区経験者採用(児童福祉、児童指導、児童心理)は、勉強の必要がありません!
ですので、超短期間で合格することができます。
さて、そんな特別区経験者採用試験(児童福祉、児童指導、児童心理)ですが、少し変わった採用方式をとっています。
というのも、特別区(東京23区)はそれぞれ独立した自治体ですが、職員採用試験は一括して行っているのです。
たとえば、
「千代田区の職員になりたい!」
「世田谷区で公務員としてはたらきたい!」
といったように、23区のどこかの公務員になりたい場合、まず一括試験である「特別区経験者採用試験」に合格する必要があります。
その後に、各区独自の面接試験を受け、合格すれば採用内定という流れになります。
今回はそんな、(ちょっとわかりづらい)特別区採用試験の経験者採用と対策について徹底解説します!
特別区経験者採用(児童福祉、児童指導、児童心理)には職歴に応じて3つの採用パターンがある
特別区の児童系職採用は、職務経験年数に応じて次の3つの採用パターンが設けられています。
いずれも試験日程はまったく同じで、試験内容も同じです。
ただし、「採用人数」と「求められる職歴の長さ」が違いますので、ご覧のとおり倍率は異なります。
さて、1級職、2級職(主任)、3級職(係長級)といわれても何のことかピンとこないかと思うので解説します!
次の図をご覧ください。
通常、採用されたら係員(1級職)からスタートしますが、2級職採用の場合はいきなり主任、3級職の場合はいきなり係長級からスタートできます。
本来ですと昇格するには在職年数と(面倒な)昇任試験に合格する必要があります。
しかし2級、3級職採用ならば、それらを飛ばすことができます!
一方、経験者1級職採用の場合は職歴3年目として採用されます。
したがって、新卒採用よりも給料ベースが高い上に、昇任試験を早く受験できるというメリットがあります!
特別区経験者採用(児童福祉、児童指導、児童心理)の受験資格
以下の年齢制限、職務経験の両方を満たす人が対象です。
年齢制限
採用年の4月1日時点で59歳以下の人が対象です。
たとえば、令和5年度に試験を受験する場合、就職する2024(令和6年)年4月1日時点で59歳ならば受験できます。逆に、受験時に59歳でも翌年の4月1日までに60歳になる方は、受験できません。受験時の年齢ではないのでご注意ください。
職務経験
社会人としての職歴が必要です。
求められる年数は次のとおりです。
いずれも、「専門的な職歴」が必要とされます。
「専門的な職歴」の内容は採用職種に応じて異なりますので、それぞれ見ていきましょう!
児童福祉職に求められる「専門的な職歴」
社会福祉施設等での相談援助業務の経験が必要です。
特別区人事委員会は、次のとおり例示しています。
「社会福祉施設等」の例・・・児童福祉施設、高齢者福祉施設、障害者福祉施設、精神保健福祉施設、医療機関、児童相談所、一時保護所 等
出典:児童相談所等での経験を求める採用試験・選考|特別区人事・厚生事務組合(https://www.union.tokyo23city.lg.jp/jinji/jinjiiinkaitop/saiyoshiken/jidosodanjo.html)
「相談援助業務」とは・・・ケアマネージャー、ソーシャルワーカー、生活相談員、支援相談員、児童福祉司等の、児童・高齢者・障害者等に対しての相談対応・指導に従事する業務
※保育所で保育士として従事した期間は、業務従事歴に含みません。
さらに、「専門的な職歴」としてカウントできるのは、次のいずれか1つ以上資格を保有した後の職歴のみです!
・社会福祉士
・児童指導員
・保育士となる資格を有し、都道府県知事の登録を受けている人
つまり、上記資格がないまま児童相談所などで働いた年数は「専門的な職歴」としてカウントできません。
一方で、職歴としてはカウントできます。
たとえば1級職を受ける場合、無資格で児童相談所で2年働き、児童指導員の資格を得たのちにさらに2年間働けば、条件を満たしたことになります。
ちなみに、1年以上同じ勤務先ではたらいた職歴を合算して上記を満たせばOKです。
例えば1級職を受験する場合、4年間継続した職務経験は必要なく、1年以上の職務経験を合算して4年以上になれば受験資格アリ、ということになります。
ただし、半年で辞めてしまったなど、1年未満の職務経験は合算対象外なのでご注意ください。
なお、「児童福祉職」は、次に紹介する「児童指導職」よりも受験資格が厳しいことが特徴です。
ですので、「児童福祉職」の受験資格を満たしていれば「児童指導」の受験資格も満たしていることになります。
とはいえ併願はできませんので、あなた自身が何をやりたいのかによって決めていきましょう!
児童指導職に求められる「専門的な職歴」
社会福祉施設等での相談援助業務又は直接処遇業務が必要です。
特別区人事委員会は、次のとおり例示しています。
「社会福祉施設等」の例・・・児童福祉施設、高齢者福祉施設、障害者福祉施設、精神保健福祉施設、医療機関、児童相談所、一時保護所 等
出典:児童相談所等での経験を求める採用試験・選考|特別区人事・厚生事務組合(https://www.union.tokyo23city.lg.jp/jinji/jinjiiinkaitop/saiyoshiken/jidosodanjo.html)
「相談援助業務」とは・・・ケアマネージャー、ソーシャルワーカー、生活相談員、支援相談員、児童福祉司等の、児童・高齢者・障害者等に対しての相談対応・指導に従事する業務
「直接処遇業務」とは・・・保育士、児童指導員、児童自立支援専門員、介護福祉士等の、保育・指導・介護・看護等に従事する業務
※保育所で保育士として従事した期間も、業務従事歴に含みます。
さらに、「専門的な職歴」としてカウントできるのは、次のいずれか1つ以上資格を保有した後の職歴のみです!
・社会福祉士
・児童指導員
・保育士となる資格を有し、都道府県知事の登録を受けている人
つまり、上記資格がないまま児童相談所などで働いた年数は「専門的な職歴」としてカウントできません。
一方で、職歴としてはカウントできます。
たとえば1級職を受ける場合、無資格で児童相談所で2年働き、児童指導員の資格を得たのちにさらに2年間働けば、条件を満たしたことになります。
ちなみに、1年以上同じ勤務先ではたらいた職歴を合算して上記を満たせばOKです。
例えば1級職を受験する場合、4年間継続した職務経験は必要なく、1年以上の職務経験を合算して4年以上になれば受験資格アリ、ということになります。
ただし、半年で辞めてしまったなど、1年未満の職務経験は合算対象外なのでご注意ください。
児童心理職のみ、保育士としての職歴を「専門的な職歴」としてカウントできることが特徴です。
保育士からの転職希望者にとって魅力的です!
児童心理職に求められる「専門的な職歴」
心理に関連する業務経験が必要です。
特別区人事委員会は、次のとおり例示しています。
「心理に関連する業務」とは・・・児童心理司、臨床心理士、公認心理師、スクールカウンセラー等の、心理に関する相談対応・指導等に従事する業務
出典:児童相談所等での経験を求める採用試験・選考|特別区人事・厚生事務組合(https://www.union.tokyo23city.lg.jp/jinji/jinjiiinkaitop/saiyoshiken/jidosodanjo.html)
「専門的な職歴」としてカウントできるのは、大学の心理学科系を卒業した後の職歴です。
ちなみに、1年以上同じ勤務先ではたらいた職歴を合算して、必要年数を満たせばOKです。
ただし、半年で辞めてしまったなど、1年未満の職務経験は合算対象外なのでご注意ください。
特別区経験者採用(児童福祉、児童指導、児童心理)の独特な採用システムについて解説
採用内定までの流れについて解説します。
児童福祉、児童指導、児童心理の1級職、2級職、3級職すべて同じ流れです。
ざっと簡略化すると、採用までに以下5ステップが必要です。
ご覧いただければわかる通り、「特別区採用試験」と「各区面接」の2段階に試験が分かれています。
冒頭でも触れましたが、特別区職員採用試験に合格しただけでは、まだどこの区の職員になるかは決まっていません。
その後の区面接に合格してはじめて採用内定になります。
では、令和5年度のスケジュールを基に採用内定までの流れを見ていきましょう。
- 6/22試験・選考案内・申込書の配布開始日
- 6/22~7/13受験申込
原則インターネット申込。行きたい区を第1希望~第3志望まで書く。また、この段階で「職務経歴書」を提出する。
- 9/31次試験
試験 時間 内容 職務経験論文 90分 課題式(1題必須解答)
1200~1500字 - 10/201次試験合格発表
合格通知に2次試験の試験日、集合時間および試験会場が載っている。
- 10/28~11/52次試験
個別面接(人物及び職務に関連する知識等について)。
いわゆる人事院面接。 - 11/17合格発表
- 11/18~区面接
合格順位、希望区等を考慮し、特定の区から面接の連絡がある。
※自分で面接を受けたい区を選ぶことはできない。 - 採用内定
受けた区から採用内定連絡がくればおしまい。
このように、特別区採用試験を受験して合格したあとに、各区の面接試験が始まります。
国家公務員試験の官庁訪問のように、自分からどの区を受けるか選ぶことはできません。
合格順位と受験申込のときに書いた希望区を考慮して、もっとも適切な区が選ばれ、その区からあなたのもとに面接の連絡がきます。そして、その区の面接を突破すれば採用内定になります。
もし区の面接で残念な結果になったとしても、次に適切な区からまた面接案内の連絡がきます。
その面接で合格すれば採用内定、だめならその次の区から面接案内がくる…この繰り返しです。
区面接については詳しく書けば長くなるので、次の記事で解説します。
2級、3級採用試験の場合、区面接は一発勝負!
経験者1級職採用とは違い、2級、3級採用の区面接は一発勝負なので注意が必要です。
しかし、ほぼ意向確認の場なので、不合格になることは滅多にありません。自信をもって臨んで大丈夫です。
特別区経験者採用(児童福祉、児童指導、児童心理)の倍率
特別区は大変人気の自治体ですが、採用人数が多いので倍率はかなり低めです。
有名民間企業の中途採用倍率が平気で数十倍、数百倍に達することを考えると完全に売り手市場といえます。
【令和5年度】
区分 | 1級職 | 2級職(主任) | 3級職(係長級) |
---|---|---|---|
児童福祉 | 1.3 | 1.4 | 1.0 |
児童指導 | 1.2 | 1.0 | 1.0 |
児童心理 | 1.6 | 1.3 | 1.0 |
【令和4年度】
区分 | 1級職 | 2級職(主任) | 3級職(係長級) |
---|---|---|---|
児童福祉 | 1.9 | 1.7 | 1.7 |
児童指導 | 1.1 | 1.0 | 2.0 |
児童心理 | 1.5 | 1.2 | 1.6 |
【令和3年度】
区分 | 1級職 | 2級職(主任) | 3級職(係長級) |
---|---|---|---|
児童福祉 | 1.5 | 1.6 | 1.9 |
児童指導 | 1.1 | 1.3 | 1.0 |
児童心理 | 1.9 | 1.5 | 1.1 |
希望区に行くには倍率が上がる
公表されている倍率はあくまで「特別区採用試験の倍率」です。
その後の区面接の倍率は含まれていません。
区面接でも当然合格不合格はあります。
たとえば、一番人気のX区の採用予定人数が5人だったとします。
合格者50人のうち、10人がX区を第一希望にしていた場合、X区の倍率は単純に2倍ということになります。
公表されている特別区採用試験の倍率は「どこでもいいからとりあえず、どこかの区に採用される倍率」ということです。
希望する区に採用されるには、上位合格して区面接の挑戦権を得ることが必要なので、万全の対策が必要です。
特別区経験者採用(児童福祉、児童指導、児童心理)の絶対に知っておくべき特徴と試験対策!
特別区Ⅰ類と特別区氷河期採用とは併願ができない
試験案内にも明記されていますが、「特別区Ⅰ類採用試験」と「就職氷河期世代を対象とする特別区採用試験」とは併願ができませんのでご注意ください。
希望の区に採用されるためには上位合格する必要がある!
特別区と一言にいってもまったく別の魅力や特徴があります。
例えば港区と葛飾区は趣が全然違いますし、渋谷区と千代田区は雰囲気が真逆です。
ですが、どちらも特別区です。どちらの職員になるにしてもこの特別区職員採用試験を突破する必要があります。
希望の区に採用されるには特別区職員採用試験で上位合格することが必要です。
特別区職員採用試験自体はそこまで合格難易度が高くありませんが、上位合格して希望の区への採用を目指す場合、一気に難易度は跳ね上がります。
したがって、職務経験書から面接まで万全の対策をする必要があります。
申し込み時点で職務経歴書を書く必要がある
ここは非常に重要なポイントですが、申し込み段階で「職務経歴書」を書かなければいけません。
webで受験申込する際、個人情報や経歴を入力していった先に、職務経歴書の設問が表示されます。その設問への回答を入力して送信するかたちです。
ただの履歴書かと思いきや、詳細な志望動機や自己アピールポイントなども書く必要があります。
しかもここで書いた内容が面接試験で使われます。
したがって、急いで作った粗がある職務経歴だと、面接の際に非常に困ります!
受験申込開始から〆切まで期間はありますので、焦らずじっくりと、面接を見据えて記入することが重要です。
当然ですが、早く提出したからといって評価に影響することはありません。
設問は全部で4問。
例年ほぼ同じなので、今のうちに考えておくといいかも知れません。
なお、1問目の質問だけ令和5年度から若干文言が追加されています。
太字アンダーバー部分が追加されました。
職務経験や専門知識を書くことが必須となりましたので、注意が必要です!
職務経歴書の詳しい対策は定番のコアテキストでしっかり行いましょう。
特別区経験者採用(児童福祉、児童指導、児童心理)の第1次試験の傾向と対策
一次試験は「職務経歴論文」だけです。
論文というと難しそうなイメージがあるかもしれません。
しかし、きちんと対策をすれば安定して合格点を出すことができます!
さっそく見ていきましょう!
職務経歴論文
おそらく、今までの人生で書いたことがないジャンルの論文だと思います。
過去の出題は以下の通りです。
【2023年】
ワーク・ライフ・バランスの実現に向けた職場での取組について、あなたのこれまでの職務経験を簡潔に述べてから、その経験を踏まえて採用区分※における立場として論じてください。
出典:特別区人事委員会採用試験情報 試験問題の公表(https://www.union.tokyo23city.lg.jp/jinji/jinjiiinkaitop/shiryo/shikemmondai/index.html)
【2022年】
職場の活性化について、あなたのこれまでの職務経験を簡潔に述べてから、その経験を踏まえて採用区分※における立場として論じてください。
出典:特別区人事委員会採用試験情報 試験問題の公表(https://www.union.tokyo23city.lg.jp/jinji/jinjiiinkaitop/shiryo/shikemmondai/index.html)
【2021年】
仕事における目標設定と振り返りについて、あなたのこれまでの職務経験を簡潔に述べてから、その経験を踏まえて採用区分※における立場として論じてください。
出典:特別区人事委員会採用試験情報 試験問題の公表(https://www.union.tokyo23city.lg.jp/jinji/jinjiiinkaitop/shiryo/shikemmondai/index.html)
※ 採用区分とは、 1 級職は係員の業務を行う職、 2 級職(主任)は係長職への昇任を前提とした係長職を補佐する職、 3 級職(係長級)は係長、担当係長、主査又はこれに相当する職とする。
2020 仕事の優先順位について、あなたのこれまでの職務経験を簡潔に述べてから、その経験を踏まえて採用区分における立場として論じてください。
2019 職務上のトラブル対応について、あなたのこれまでの職務経験を 簡潔に述べてから、その経験を踏まえて論じてください。
2018 職務を進める上での課題解決に向けた取組について、あなたのこれまでの職務経験を簡潔に述べてから、その経験を踏まえて論じてください。
2017 業務執行上のリスク対応について、あなたのこれまでの職務経験を簡潔に述べてから、その経験を踏まえて論じてください。
2016 職場における創意工夫について、あなたのこれまでの職務経験を簡潔に述べてから、その経験を踏まえて論じてください。
過去の傾向から、「仕事への考え方」「仕事への姿勢」が問われます。
「職務経歴」論文なので、これまでのあなたの職務経歴をアピールしつつ、論題について客観的に述べる必要があります。
ありがちなのが、エントリーシートの自己PR欄みたいに書いてしまうこと。
あくまで論文なので、テーマについて客観的に論じる必要があります。
つまり職務経験から得られた示唆・学びを抽象化して、一般論に落とし込んで論じる必要があります。
一見難しそうですが、型をインプットすれば意外とスラスラ書けるようになります。
職務経歴書の書き方は、こちらのテキストが定番なので間違いありません。
書けば書くほど整った文章を短時間で書けるようになるので、型をインプットしたら練習あるのみです!
特別区経験者採用(児童福祉、児童指導、児童心理)の第2次試験の対策方法
個別面接
第2次試験は個別面接の一発勝負です。
人物はもちろん、職務経験や知識についても問われます。
面接官は専門スキルを持った人間ではなく特別区の職員なので、自身の職務について、専門外の人にも分かるよう伝える能力を磨いておく必要があります。
1級職の場合
受験申込のときに書いた職務経歴書をもとに面接が進められます。
これらは受験申込みのときに提出しているので、何を書いたか忘れてしまっている人も少なからずいらっしゃいます。
しかし内容を面接までに必ず見返して、どんなことを書いたか、どんな思いで書いたかを必ず確認してください。
職務経歴書の内容が曖昧なまま面接に臨むのは致命的です。
また、職務経歴書に書いた内容をカンタンに3分程度でプレゼンするように求められることもあります。
正直、即興で内容をまとめてプレゼンするのは至難の業です!
何も知らなければ面食らってしまいますが、「3分間のプレゼンを求められる可能性がある」ということを理解し、もしものためにプレゼンできるように用意しておくことをおすすめします。
2級職の場合
1級職と同じく、申込み時に提出した職務経歴書の内容に沿って面接が進みます。
したがって、職務経歴書を見返して面接対策することが必要です。
なお、2級職では事例問題が出題されます。
実務で発生しうるシチュエーションが書かれた紙を渡され、その場で読みます。
けっこう長文です!
その後、シチュエーションに対して主任としてどういった行動をとるのかを述べるというものです。
2級職は即戦力として実務能力が問われますので、こうした事例問題が出題されるのだと思います。
対策としては、常日頃の業務から「なぜこのような行動をとったのか?」「どういった行動が望ましいか?」ということを考える癖をつけることが重要です。
事例問題でどんなシチュエーションが出るのか、どう回答したらいいのか、コアテキストでしっかり対策してください。
3級職の場合
2級職とほぼ同じです。
ただ、係長級採用ということだけあって「部下のマネジメント」や「プロジェクトの管理」といった管理的な経験について詳しく聞かれます。
ですので、「上司という立場」での経験をよく洗い出しておくことが重要です。
特別区経験者採用(児童福祉、児童指導、児童心理)のまとめ
数ある経験者採用のなかでも、特別区は採用人数が多いため非常に倍率が低いのが特徴です。
しかし、「職務経験論文」に苦しむ受験者がとても多い印象です。
「職務経験論文」のコツは「型をつかむ」こと。
「型」さえ知っていれば本番のコンディションに左右されずに、安定して合格論文を作ることができます。
自信を持っておすすめする自治体なので、ぜひトライしてみてください!
それでは、あなたの合格と幸せな未来を願っています!