年始になると開催される、23区合同説明会。
特別区の受験を考えている人向けに、23区が合同で説明会を開く大規模イベントです。
さて、この説明会、参加するか迷いますよね!?
「参加する時間を勉強時間に使いたい!」
という人もいると思いますし、
「希望する区は決まっているから今更説明会なんて行かなくてもいいだろう」
という考えの人もいると思います。
しかしながら、私の経験から言わせていただくと、絶対に参加した方がいいと断言できます!
そこで今回は、23区合同説明会に参加したほうがいい理由を、実際に参加した感想を踏まえながら解説していきます。
また、絶対に知ってほしい注意点と、効率的な周り方もお伝えします!
かなり混みますので、「希望区の説明を聞けなかった・・・」なんてことにならないように説明してきますね!
特別区の23区合同説明会とは?
毎年1月の中旬に行われる合同説明会です。
例年、立教大学の池袋キャンパスで開催されます。
合同説明会では、23区それぞれの区の特色や業務内容、やりがい等を23区ではたらく職員たちが伝えてくれます。
また、技術職・専門職等の受験希望者には、個別で疑問・質問に答える個別相談ブースもあります。
23区合同説明会は、各区が個別にブースを設けて説明会を開く
まず注意したいのが、23区一括の説明会では無いという点です。
参加者全員がホールに集まり、そこで23区全般の説明を一気に聴く、というかたちではありません。
23区それぞれの区が個別のブースを設けており、参加者は説明を聞きたい区のブースに足を運ぶ、というシステムになっています。
ですので、特別区全般の話はほぼ聞けないので注意してください。
聴きたい区の説明会だけに参加できるので、無駄がないです!
流れとしては次の通りです。
まず、参加者は会場の入り口でパンフレットをもらいます。
そのパンフレット(もしくは事前にホームページで公開される電子パンフレット)に、それぞれの区がいつ、どの教室で説明会を開催するのか書かれています。
そして、書かれている時間までに該当する教室に入り、時間が来たら説明会が開始される、というシステムです。
中には、複数の区が合同で説明会を行う教室や、パネルディスカッション、個別相談できるブースもあります。
ひとつの説明会につき約1時間なので、1日中いれば5個や6個の説明会を回ることもできます!
人気の区はすぐに満席になって入れないので注意
悲しいかな、この説明会では各区の人気不人気がハッキリ分かってしまいます・・・
それぞれの区が別々に説明会を開くというシステム上、参加者でごった返す区もあればスカスカの区もあります。
つまり、人気が一目瞭然です!
人気の区の場合、まだ前の区が説明会を行っているのにも関わらず教室前に列ができるほどです。
一方で不人気の区は、職員があの手この手で参加者を説明会へと誘導しようと頑張る姿が見えます。
そして、会場が大学の教室なので当然ながら定員があります。
定員になると、それ以上はもう入らせてもらえません。
したがって、人気区だと思われる区の説明会は、事前に並んでおく必要があります。
とはいえ、当日は1つの区が何回にもわたって説明会を行いますので、たとえ満員で入れなくても次の回以降を狙えば大丈夫です!
23区合同説明会の正しい歩き方
人気の区はすぐに満席になるので、某夢の国のように、戦略をもって周ることをお勧めします。
まず、説明を聞きたい区を5つほど挙げ、優先順位をつけてください。
同じくらいの優先順位なら、人気が高そうだなと感じる方を上位にしてください。
そして、それぞれの区が何時にどこで説明会を開くのかをチェックします。
あとは、できるだけ開場直後に入り、優先順位の高い区から順に説明会を聞いていくのがセオリーです。
開会直後の説明会は、人気の区に人が集中しがちです。
なので、あえて直後を外して昼過ぎに人気の区に参加するのもアリです。
希望する区の説明会を聞けないという事態は避けたいので、できるだけ早めの時間帯に行きましょう。
そうすれば、希望する区が人気ですぐに満員になってしまっても、次回以降チャンスがあります。
特別区の23区合同説明会に参加すべき理由
各区の現役職員から生の情報を得ることができる
説明会は、それぞれの区の現役職員が行います。
ですので、その区のリアルな情報を聞くことができる貴重な機会になります。
X(旧Twitter)やブログでは元特別区職員が、試験や仕事について解説しているがよくありますが、残念ながらまったく参考になりません。
僕が受験生の頃、その手の記事を読んでふむふむと信じ込んでいましたが、実際に働いてみるとまったく状況が違いました。
結局、元職員は古い記憶のままアップデートされていないので現実との大きなズレがあるのだと思います(所詮、何らかの問題があったからこそ特別区を辞めた人たちなので・・・)。
当たり前ですが、数年前とは試験の傾向は違いますし、仕事の内容も異なります。
しかし、この説明会では現役職員が数名で解説してくれるので、最新の本当に有益な情報を得ることができます!
説明会の内容については決まりが無いので、区によって個性が出ていて面白いですよ!
例えば、若手職員を中心にカジュアルに対談をする区もあれば、ベテラン職員がベテランならではの視点で区を解説してくれるところもあります。
回によってやることが違う区もありますので、同じ区に複数回参加するのもありです!
特別区はOB訪問を原則禁じていますので、現役職員の話を聴ける機会はたいへん貴重です!
多くの区は、この説明会のためだけに作成した区のパンフレットを参加者に配ってくれます。
区面接に役立つので、大切にとっておきましょう。
中には、受験生のために作成した、合格者の勉強法などをまとめたものを配布してくれる区もあります!
23区合同説明会に参加すると、希望する区が明確になる
私にとってこれが一番参加してよかったと思う理由です。
というのも、この説明会に参加するまで、とある区を第一志望としていました。
それも、ほとんど揺るがないだろうというくらい強固な意志でした。そこ以外だったら辞退するくらいの気持ちです。
しかし、この説明会に参加してガラッと変わりました。
第一志望の区の説明会に参加したのですが、いまいち自分のイメージとは違ったのです。
こういってはなんですが、参加者に対してかなり尊大な態度で、資料から段取りまで非常にテキトーな説明会でした。
なにより、職員から活力を感じませんでした。
一方、時間が余ったので、まったく希望していない区の説明会にも参加したのですが、これが先ほどの区とは真逆でした!
職員が生き生きとしており、政策や展望も非常に興味深いものでした。
結果、第一希望だった区には一切興味を無くし、まったく志望していなかった区を第一希望として受験申込にも書きました。
無事、第一希望の区に入区できたのですが、その時の判断は間違っていませんでした。一切後悔なく働いております。
このように、実際に参加して生の職員を見ることで自分の本当の志望が明確になることがあります。
受験生時代に説明会に参加したことがある職員に聞いたところ、この説明会で第一志望が変わったという人、結構います!
希望する区の人気、ライバルを生で感じることができる
これも説明会に参加してよかったと思うことです。
特別区はそれぞれの区の志望者数や倍率を公開していません。
ですので、こういった場で人気の度合いをある程度正確にはかることができます。
また、説明会に参加するということは「その区に興味がある」ということなので、同じ教室にいる人はライバルです。
予備校に通う人なら頻発に同じ受験生を見て慣れているかもしれませんが、独学の人はこういった場で生のライバルを見ることで勉強へのモチベーションを高めることができると思います。
おもしろいことに、区によって参加者の雰囲気も微妙に違います!
それぞれの区が強いカラーを持っているので、そのカラーにあった人が参加するからかもしれません
23区合同説明会に参加したことは採用評価に関わるのか?
説明会への参加は、特別区職員採用試験・選考の合否に影響しないことが明記されています。
(注)本説明会への参加が、特別区職員採用試験・選考の合否に影響することはありません。
出展:令和5年度23区合同説明会|特別区人事・厚生事務組合https://www.union.tokyo23city.lg.jp/jinji/jinjiiinkaitop/ibento/r5gosetsu.html
しかし、各区の採用試験(いわゆる区面接)の選考に使わないとは明記されておりません。
実はこの説明会、区によっては説明会の後に名前ありのアンケートの記入を求められます。
つまり、説明会に誰が来たのか分かるようになっています!
あくまで推測ですが、ここで参加したことをアピールすれば区面接に呼ばれやすくなる、もしくは区面接の評価が上がるのではないかと考えられます。
こういった意味でもできるだけ参加することをお勧めします。
特別区の23区合同説明会のまとめ
それぞれの区の職員や雰囲気を知ることができる、またとない絶好の機会。
時間をなんとか確保してでも参加することをお勧めします!
ただし、特別区に合格するためには論文・面接を避けては通れません。
なぜならば、特別区は論文・面接の配点が異常に高いことで知られているからです。
この通り、教養・専門の点数がどれだけあっても簡単に逆転が起こります。
したがって、特別区に特化した論文・面接対策を取ることが非常に重要です。万全の対策をして、確実に合格を掴みましょう!