この記事では、主に技術系の部署ではたらく「土木職」「建築職」「機械職」「電気職」の特別区経験者採用試験の内容と対策についてお伝えします。
なお、特別区経験者採用試験は、以下の自治体・組合の公務員になりたい方が対象です。
- 千代田区
- 中央区
- 港区
- 新宿区
- 文教区
- 台東区
- 墨田区
- 江東区
- 品川区
- 目黒区
- 大田区
- 世田谷区
- 渋谷区
- 中野区
- 杉並区
- 豊島区
- 北区
- 荒川区
- 板橋区
- 練馬区
- 足立区
- 葛飾区
- 江戸川区
- 特別区人事・厚生事務組合
- 特別区競馬組合
- 東京二十三区清掃一部事務組合
(年度によっては採用予定がない区もあります)
「社会人経験者採用って倍率が高くて難しいんでしょ?」
多くの方はそう思います。
しかし、 「特別区の技術職経験者採用」に限ってはむしろ逆です。
政令指定都市や都道府県庁の倍率は20倍、40倍にも上る一方、特別区は驚くほど低倍率が続いています。
実際に過去の倍率を見てみましょう。
【令和4年度】
区分 | 経験者1級職 | 経験者2級職 |
---|---|---|
土木 | 1.4 | 2.3 |
建築 | 1.6 | 1.4 |
機械 | 2.1 | 募集無し |
電気 | 1.8 | 募集無し |
【令和3年度】
区分 | 経験者1級職 | 経験者2級職 |
---|---|---|
土木 | 2.7 | 3.2 |
建築 | 1.7 | 3.3 |
機械 | 2.7 | 募集無し |
電気 | 2.2 | 募集無し |
いずれも極めてゆるやかな倍率です。
そもそも、ほとんどの自治体では技術職の社会人経験者枠がありませんが、特別区は毎年大量に採用を行っています。
そのため、大変人気の自治体であるにも関わらず低倍率の売り手市場が続いています。
したがって、公務員への転職希望者にとって最高の穴場となっています。
しかも!令和5年度から特別区技術職経験者採用の教養試験が廃止されました!
教養試験廃止によって、判断推理・数的処理・資料解釈・空間把握といったクセの強い問題や、地歴公民物化生地といった勉強に時間がかかる科目を勉強しなくて良くなったのです!
さらに、令和6年度からは以下の資格をもっていれば職務経歴論文の試験が免除になりました!
試験・選考区分 | 職務経験論文 免除資格 |
---|---|
土木造園(土木) | ・技術士(建設部門)、技術士(総合技術監理部門(建設)) ・一級土木施工管理技士 |
建築 | ・一級建築士、二級建築士 ・技術士(建設部門)、技術士(総合技術監理部門(建設)) |
機械 | ・建築設備士 ・技術士(機械部門)、技術士(総合技術監理部門(機械)) |
電気 | ・建築設備士 ・技術士(電気電子部門)、技術士(総合技術監理部門(電気電子)) ・電気主任技術者(第一種又は第二種) |
これにより非常にチャレンジしやすくなりました。
さて、そんな特別区経験者採用試験ですが、少し変わった採用方式をとっています。
というのも、特別区(東京23区)はそれぞれ独立した自治体ですが、職員採用試験は一括して行っているのです。
たとえば、
「千代田区の職員になりたい!」
「世田谷区で公務員としてはたらきたい!」
といったように、23区のどこかの公務員になりたい場合、まず一括試験である「特別区経験者採用試験」に合格する必要があります。
その後に、各区独自の面接試験を受け、合格すれば採用内定という流れになります。
今回はそんな、(ちょっとわかりづらい)特別区採用試験の経験者採用と対策について徹底解説します!
☆ちなみに31歳以下でしたら、Ⅰ類採用試験も受験可能です。ただし経験者採用と併願できませんので、どちらか選んで受験することになります。
特別区経験者採用試験(土木職、建築職、機械職、電気職)の2つの採用区分と受験資格
特別区の経験者採用は、職務経験年数に応じて次の2つの区分が設けられており、それぞれ受験資格が異なります。
※厳密に言うと3級職もありますが、児童職以外での募集は無いので割愛します。
どちらも試験日程はまったく同じで、試験内容もほぼ同じです。
ただし、採用人数と応募条件が違いますので当然、記事冒頭で示したとおり倍率は異なります。
さて、1級職、2級職といわれても何のことかピンとこないかと思うので解説します!
次の図をご覧ください。
通常、採用されたら係員(1級職)からスタートしますが、2級職採用の場合はいきなり主任からスタートできます。
本来ですと主任になるには在職年数と(面倒な)昇任試験に合格する必要があります。
しかし2級職採用ならば、それらを飛ばしていきなり主任になれます!
一方、経験者1級職採用の場合は職歴3年目として採用されます。
したがって、新卒採用よりも給料ベースが高い上に、昇任試験を早く受験できるというメリットがあります!
受験資格
以下の年齢制限、職務経験年数の両方を満たす人が対象です。
年齢制限
1級職、2級職ともに採用年の4月1日時点で59歳以下の人。
たとえば、令和5年度に試験を受験する場合、就職する2024(令和6年)年4月1日時点で59歳ならば受験できます。逆に、受験時に59歳でも翌年の4月1日までに60歳になる方は、受験できません。受験時の年齢ではないのでご注意ください。
職務経験年数
会社員又は自営業者等としての職務経験が必要です。
必要年数は以下の通りです。
令和4年度までは最低4年間同じ職場で働いた経験が必要でしたが、令和5年度からはその縛りが無くなりました!
ちなみに職務経験には、特別区以外の地方公共団体や、国家公務員として働いた期間も業務従事歴に該当します。
一方で、大学院の在学期間は業務従事歴に該当しません。
多くの自治体では公務員としての職歴は考慮されませんが、特別区はしっかりと考慮されます!
したがって、公務員から公務員へ転職を希望する方にとって大変有力な転職先になります!
そのほか、「これって業務従事歴に含んでいいの?」などといった細かな疑問は、特別区の採用公式ページの経験者採用試験・選考Q&Aをご覧ください!
必要な経歴
職種によって、どういった職務経歴が求められているのかが決まっています。
そこで特別区人事委員会が公表している、「必要な業務従事歴」をお伝えします。
必ずしも書かれている経歴と合致するものが無くても、割と広範に認めてくれるようです。
ですので、「ピッタリ合致する経歴が無いから受験できない・・・」と諦めずにチャレンジすべきです!
迷ったら特別区人事委員会まで問い合わせると確実です!
ちなみに必要な資格は一切ありません!職歴だけが必要です。
土木
道路・橋梁・公園等インフラ施設の設計・施工監理業務、都市計画等の企画・調査・調整等に関連した
業務
建築
建築審査・構造審査、施設の改修改築設計・施工監理業務、施設営繕業務、施設管理分野、
まちづくり等に関連した業務
機械
機械設備の計画・設計・施工・監督・維持管理業務等に関連した業務
電気
電気設備の計画・設計・施工・監督・維持管理業務等に関連した業務
特別区経験者採用試験(土木職、建築職、機械職、電気職)の独特な採用システムについて解説
採用内定までの流れについて解説します。1級職採用も2級職採用も同じ流れです。
ざっと簡略化すると、採用までに以下5ステップが必要です。
ご覧いただければわかる通り、「特別区採用試験」と「各区面接」の2段階に試験が分かれています。
冒頭でも触れましたが、特別区職員採用試験に合格しただけでは、まだどこの区の職員になるかは決まっていません。
その後の区面接に合格してはじめて採用内定になります。
では、令和5年度のスケジュールを基に採用内定までの流れを見ていきましょう。
- 6/22試験・選考案内・申込書の配布開始日
- 6/22~7/13受験申込
原則インターネット申込。行きたい区を第1希望~第3志望まで書く。また、この段階で「職務経歴書」を提出する。
- 9/31次試験
試験 時間 内容 職務経験論文 90分 課題式(1題必須解答)
1200~1500字
※特定の資格保有者は免除(後述)課題式論文 90分 課題式(2題中1題選択解答)
1200~1500字 - 10/201次試験合格発表
合格通知に2次試験の試験日、集合時間および試験会場が載っている。
- 10/28~11/52次試験
個別面接(人物及び職務に関連する知識等について)。
いわゆる人事院面接。 - 11/17合格発表
- 11/17~区面接
合格順位、希望区等を考慮し、特定の区から面接の連絡がある。
※自分で面接を受けたい区を選ぶことはできない。 - 採用内定
受けた区から採用内定連絡がくればおしまい。
このように、特別区採用試験を受験して合格したあとに、各区の面接試験が始まります。
国家公務員試験の官庁訪問のように、自分からどの区を受けるか選ぶことはできません。
合格順位と受験申込のときに書いた希望区を考慮して、もっとも適切な区が選ばれ、その区からあなたのもとに面接の連絡がきます。そして、その区の面接を突破すれば採用内定になります。
もし区の面接で残念な結果になったとしても、次に適切な区からまた面接案内の連絡がきます。
その面接で合格すれば採用内定、だめならその次の区から面接案内がくる…この繰り返しです。
区面接については詳しく書けば長くなるので、次の記事で解説します。
2級職採用試験の場合、区面接は一発勝負!
経験者1級職採用とは違い、2級職採用の区面接は一発勝負なので注意が必要です。
しかし、ほぼ意向確認の場なので、不合格になることは滅多にありません。自信をもって臨んで大丈夫です。
特別区経験者採用試験(土木職、建築職、機械職、電気職)の倍率
特別区は大変人気の自治体ですが、採用人数が多いので倍率はかなり低めです。
有名民間企業の中途採用倍率が平気で数十倍、数百倍に達することを考えると完全に売り手市場といえます。
【令和4年度】
区分 | 経験者1級職 | 経験者2級職 |
---|---|---|
土木 | 1.4 | 2.3 |
建築 | 1.6 | 1.4 |
機械 | 2.1 | 募集無し |
電気 | 1.8 | 募集無し |
【令和3年度】
区分 | 経験者1級職 | 経験者2級職 |
---|---|---|
土木 | 2.7 | 3.2 |
建築 | 1.7 | 3.3 |
機械 | 2.7 | 募集無し |
電気 | 2.2 | 募集無し |
希望区に行くには倍率が一気に上がる
公表されている倍率はあくまで「特別区採用試験の倍率」です。
その後の区面接の倍率は含まれていません。
区面接でも当然合格不合格はあります。
たとえば、一番人気のX区の採用予定人数が5人だったとします。
合格者50人のうち、10人がX区を第一希望にしていた場合、X区の倍率は単純に2倍ということになります。
公表されている特別区採用試験の倍率は「どこでもいいからとりあえず、どこかの区に採用される倍率」ということです。
希望する区に採用されるには、上位合格して区面接の挑戦権を得ることが必要なので、万全の対策が必要です。
特別区経験者採用試験(土木職、建築職、機械職、電気職)の絶対に知っておくべき特徴と試験対策!
特別区Ⅰ類と特別区氷河期採用とは併願ができない
試験案内にも明記されていますが、「特別区Ⅰ類採用試験」と「就職氷河期世代を対象とする特別区採用試験」とは併願ができませんのでご注意ください。
希望の区に採用されるためには上位合格する必要がある!
特別区と一言にいってもまったく別の魅力や特徴があります。
例えば港区と葛飾区は趣が全然違いますし、渋谷区と千代田区は雰囲気が真逆です。
ですが、どちらも特別区です。どちらの職員になるにしてもこの特別区職員採用試験を突破する必要があります。
希望の区に採用されるには特別区職員採用試験で上位合格することが必要です。
特別区職員採用試験自体はそこまで合格難易度が高くありませんが、上位合格して希望の区への採用を目指す場合、一気に難易度は跳ね上がります。
したがって、職務経験書から面接まで万全の対策をする必要があります。
申し込み時点で職務経歴書を書く必要がある
ここは非常に重要なポイントですが、申し込み段階で「職務経歴書」を書かなければいけません。
webで受験申込する際、個人情報や経歴を入力していった先に、職務経歴書の設問が表示されます。その設問への回答を入力して送信するかたちです。
ただの履歴書かと思いきや、詳細な志望動機や自己アピールポイントなども書く必要があります。
しかもここで書いた内容が面接試験で使われます。
したがって、急いで作った粗がある職務経歴だと、面接の際に非常に困ります!
受験申込開始から〆切まで期間はありますので、焦らずじっくりと、面接を見据えて記入することが重要です。
当然ですが、早く提出したからといって評価に影響することはありません。
設問は全部で4問。
例年ほぼ同じなので、今のうちに考えておくといいかも知れません。
なお、1問目の質問だけ令和5年度から若干文言が追加されています。
太字アンダーバー部分が追加されました。
職務経験や専門知識を書くことが必須となりましたので、注意が必要です!
職務経歴書の詳しい対策は定番のコアテキストでしっかり行いましょう。
特別区経験者採用試験(土木職、建築職、機械職、電気職)の第1次試験の傾向と対策
1次試験では、2つの論文を書きます。
ひとつが「職務経験論文」、もう一つが「課題式論文」です。
なお、「職務経歴論文」は以下の該当する資格をいずれか保有していれば免除になります!
試験・選考区分 | 職務経験論文 免除資格 |
---|---|
土木造園(土木) | ・技術士(建設部門)、技術士(総合技術監理部門(建設)) ・一級土木施工管理技士 |
建築 | ・一級建築士、二級建築士 ・技術士(建設部門)、技術士(総合技術監理部門(建設)) |
機械 | ・建築設備士 ・技術士(機械部門)、技術士(総合技術監理部門(機械)) |
電気 | ・建築設備士 ・技術士(電気電子部門)、技術士(総合技術監理部門(電気電子)) ・電気主任技術者(第一種又は第二種) |
職務経歴論文はかなり難しいので、免除できれば非常に大きいです
それぞれ解説していきます!
職務経歴論文
おそらく、今までの人生で書いたことがないジャンルの論文だと思います。
過去の出題は以下の通りです。
【2023年】
ワーク・ライフ・バランスの実現に向けた職場での取組について、あなたのこれまでの職務経験を簡潔に述べてから、その経験を踏まえて採用区分※における立場として論じてください。
出典:特別区人事委員会採用試験情報 試験問題の公表(https://www.union.tokyo23city.lg.jp/jinji/jinjiiinkaitop/shiryo/shikemmondai/index.html)
【2022年】
職場の活性化について、あなたのこれまでの職務経験を簡潔に述べてから、その経験を踏まえて採用区分※における立場として論じてください。
出典:特別区人事委員会採用試験情報 試験問題の公表(https://www.union.tokyo23city.lg.jp/jinji/jinjiiinkaitop/shiryo/shikemmondai/index.html)
【2021年】
仕事における目標設定と振り返りについて、あなたのこれまでの職務経験を簡潔に述べてから、その経験を踏まえて採用区分※における立場として論じてください。
出典:特別区人事委員会採用試験情報 試験問題の公表(https://www.union.tokyo23city.lg.jp/jinji/jinjiiinkaitop/shiryo/shikemmondai/index.html)
※ 採用区分とは、 1 級職は係員の業務を行う職、 2 級職(主任)は係長職への昇任を前提とした係長職を補佐する職、 3 級職(係長級)は係長、担当係長、主査又はこれに相当する職とする。
2020 仕事の優先順位について、あなたのこれまでの職務経験を簡潔に述べてから、その経験を踏まえて採用区分における立場として論じてください。
2019 職務上のトラブル対応について、あなたのこれまでの職務経験を 簡潔に述べてから、その経験を踏まえて論じてください。
2018 職務を進める上での課題解決に向けた取組について、あなたのこれまでの職務経験を簡潔に述べてから、その経験を踏まえて論じてください。
2017 業務執行上のリスク対応について、あなたのこれまでの職務経験を簡潔に述べてから、その経験を踏まえて論じてください。
2016 職場における創意工夫について、あなたのこれまでの職務経験を簡潔に述べてから、その経験を踏まえて論じてください。
過去の傾向から、「仕事への考え方」「仕事への姿勢」が問われます。
「職務経歴」論文なので、これまでのあなたの職務経歴をアピールしつつ、論題について客観的に述べる必要があります。
ありがちなのが、エントリーシートの自己PR欄みたいに書いてしまうこと。
あくまで論文なので、テーマについて客観的に論じる必要があります。
つまり職務経験から得られた示唆・学びを抽象化して、一般論に落とし込んで論じる必要があります。
一見難しそうですが、型をインプットすれば意外とスラスラ書けるようになります。
職務経歴書の書き方は、こちらのテキストが定番なので間違いありません。
書けば書くほど整った文章を短時間で書けるようになるので、型をインプットしたら練習あるのみです!
課題式論文
経験者採用の山場ともいえるのが課題式論文です。
上位合格して希望区に行きたいなら論文ができるのは当たり前で、さらに高得点を取らなくてはなりません。万全の対策が必要です。
また、面接が苦手な方は、論文で稼げるだけ稼ぐことが必要です。
では、さっそく過去の出題例を確認しましょう。
2 題中 1 題を選択すること。
出典:特別区人事委員会採用試験情報 試験問題の公表(https://www.union.tokyo23city.lg.jp/jinji/jinjiiinkaitop/shiryo/shikemmondai/index.html)
1 図書館機能の充実について
2 これからのイベント実施のあり方について
2 題中 1 題を選択すること。
出典:特別区人事委員会採用試験情報 試験問題の公表(https://www.union.tokyo23city.lg.jp/jinji/jinjiiinkaitop/shiryo/shikemmondai/index.html)
1 シティプロモーションについて
2 複雑化・多様化する区民ニーズへの対応について
2021
1 インターネットを活用した誰もが利用できる行政手続に向けた取組について
2 持続可能な財政運営と区民サービスについて
2020
1 住民意識の多様化と自治体職員の役割について
2 若者の区政参加と地域の活性化について
2019
1 組織力の向上について
2 地域コミュニティの活性化について
2018
1 行政運営の効率化と信頼性の確保について
2 区民への情報発信のあり方について
2017
1 区政運営における区民との協働について
2 最少の経費で最大の効果を生む区政運営について
2016
1 区民ニーズの把握と施策への反映について
2 グローバル社会の進展に伴う行政運営のあり方について
テーマが2つ提示されますので、そのうち一つを選択して論述することになります。
論文の配点があまりに高いので、テーマを複数用意することで受験者のリスクを分散したい意図があります。
過去の傾向から「行政課題」「行政と地域のかかわり」「行政運営のありかた」が問われます。
これらは細かい意識や法令を知らなくても論述できる一方で、行政とはどうあるべきか、しっかりと理解して考えを述べる必要があります。
とはいえ、どう対策したらいいかハッキリと分からないかと思います。
論文はまともに向き合うと非常に難しいうえに、点数が安定しない科目ですし、出題テーマを知っているかどうか、イチかバチかで合否が決まってしまうこともあります。
こうした事情もあり、特別区では解答集を使って勉強するのがメジャーとなっています。
定番の解答集がこちらです。出題の確率が高くて難しいテーマの「デジタル化推進」が無料で全公開されているので、合格するためにも必ず見てください。
模範解答を使うも使わないもあなたの自由ですが、解答集は貴重な勉強時間と労力を別の勉強に投資できるので、非常に有力な選択肢だと言えます。
また、論文はその時のコンディションや出題テーマによって大きく点数が揺らぐ科目なので、模範解答をいくつも覚えておくことで非常に安定します。
時間を失うことなく、勝てる論文を安定して書くことができるようになるのでお勧めです。
特別区経験者採用試験(土木職、建築職、機械職、電気職)の第2次試験の対策方法
個別面接
第2次試験は個別面接の一発勝負です。
人物はもちろん、職務経験や知識についても問われます。
面接官は専門スキルを持った人間ではなく特別区の職員なので、自身の職務について、専門外の人にも分かるよう伝える能力を磨いておく必要があります。
1級職の場合
受験申込のときに書いた職務経歴書をもとに面接が進められます。
これらは受験申込みのときに提出しているので、何を書いたか忘れてしまっている人も少なからずいらっしゃいます。
しかし内容を面接までに必ず見返して、どんなことを書いたか、どんな思いで書いたかを必ず確認してください。
職務経歴書の内容が曖昧なまま面接に臨むのは致命的です。
また、職務経歴書に書いた内容をカンタンに3分程度でプレゼンするように求められることもあります。
正直、即興で内容をまとめてプレゼンするのは至難の業です!
何も知らなければ面食らってしまいますが、「3分間のプレゼンを求められる可能性がある」ということを理解し、もしものためにプレゼンできるように用意しておくことをおすすめします。
2級職の場合
1級職と同じく、申込み時に提出した職務経歴書の内容に沿って面接が進みます。
したがって、職務経歴書を見返して面接対策することが必要です。
なお、2級職では事例問題が出題されます。
実務で発生しうるシチュエーションが書かれた紙を渡され、その場で読みます。
けっこう長文です!
その後、シチュエーションに対して主任としてどういった行動をとるのかを述べるというものです。
2級職は即戦力として実務能力が問われますので、こうした事例問題が出題されるのだと思います。
対策としては、常日頃の業務から「なぜこのような行動をとったのか?」「どういった行動が望ましいか?」ということを考える癖をつけることが重要です。
事例問題でどんなシチュエーションが出るのか、どう回答したらいいのか、コアテキストでしっかり対策してください。
特別区経験者採用試験(土木職、建築職、機械職、電気職)のまとめ
数ある経験者採用のなかでも、特別区は採用人数が多いため非常に倍率が低いのが特徴です。
しかし、「課題式論文」に苦しむ受験者がとても多い印象ですので、模範解答をインプットするなど、安定して合格できるよう対策しましょう。
仕事をしながら試験対策する方が多いと思いますので、スキマ時間も有効に使ってインプットしましょう!
特別区は自信を持っておすすめする自治体なので、ぜひトライしてみてください!
それでは、あなたの合格と幸せな未来を願っています!